CATEGORY

東京でこづかい3万円って本当!?働くお父さんの実態を探る

  • Facebook 記事をシェア
  • Twitter 記事をツイート
  • LINEで送る

「結婚したら小遣い制になる?」
「子供ができたら、自由に使えるお金はなくなる?」

今独身で結婚を考えているビジネスマンや、子供を考えている夫婦には気になるところだと思います。
よく聞くのが「小遣いは3万円が相場」という説。
今回はそれが本当なのか、実態を調査したいと思います。

1.そもそも夫婦の財布は妻が管理する?

夫の小遣い、という発想はそもそもが妻が家計を管理する前提になっていると思います。
ですが、実際にはどれくらいの家庭で妻が家計を管理しているのでしょうか?

2015年の調査によると、妻が管理している割合は45パーセント、夫が25.3パーセント、その他が29.7パーセント、となっています。(※1)

やはり、イメージ通り圧倒的に妻が管理するパターンの方が多いようです。

2.夫の小遣いの平均額は?

では、実際、世の男性は月にいくらの小遣いを割り当てられているのでしょうか。
2016年、新生銀行が行った調査(※2)によると、男性会社員全体平均の小遣いは37,873円で、前年とほぼ同水準だとのこと。
ただしこれは、既婚・未婚を含んだ平均値です。
この金額は既婚か未婚か、共働きか子供がいるか、などによって変化していきます。

まず、未婚の男性の場合、月の平均小遣いは45,097円と平均を上回ります。
既婚で子供がなく、妻が働いている場合は、42,116円。
既婚で子供がなく、専業主婦の場合、31,977円。
既婚で子供があり、妻が働いている場合、30,083円。
既婚で子供があり、専業主婦の場合、32,254円。
となります。

既婚で子供があり、共働きの夫婦の平均は30.083円ですから、「お父さんの小遣いは3万円」という話はあながち間違っていないようです。

3.子供が生まれたら小遣いは少なくなる?

上記のデータをみてみると、既婚・共働き・子供なしの平均小遣いは4万円越え、既婚・共働き・子供ありの場合は3万円強にとどまっていることから、子供がいる家庭は、やはり小遣いが少なくなる傾向にあるようです。

ここで一つの疑問が浮かびます。
子供が成人して、自立したら、小遣いの額はもとにもどるのだろうか?という疑問です。
新生銀行のデータを再びみてみましょう。

子供がいる男性会社員の小遣いの平均は32,562円です。

未就学児と小学生がいる世帯では、小遣いは25,457円にとどまっていますが、社会人の子供がいる世帯を見てみると、42,291円となっています。

子供が成長し、金銭的援助が必要なくなると同時に、お父さんの小遣いも元の金額にもどってく、とデータは示しています。

4.東京は他の地域より小遣いが高い?

ここまで男性会社員の平均的な小遣いについてデータをもとに解説してきました。ですが、このデータは全国の調査をしたものです。地域によって小遣いの平均金額に差は出るのでしょうか?

別のデータを見てみましょう。

ソニー生命保険株式会社が行った、「47都道府県別 生活意識調査2015」(※3)によると、以外にも、男性の小遣い平均が高い地域は近畿地方だとのこと。

また、このデータによると、いずれの地域でも妻の小遣いは、夫の小遣いを下回っています。

5.結論

ここまで、「東京のお父さんの小遣い」について検証してきました。
データをとっている企業によって、金額のばらつきはありますが、「お父さんの小遣いの平均は3万円」というのはあながちウソでもないようです。そして、やはり、独身のときよりも自由に使えるお金が減る人の方が圧倒的に多いようです。
ですが、その金額は1万円ほどの差しかありませんので、「結婚したら自由に使えるお金が減る」という危惧はあまり必要ないような気がします。

また、子供についても同様です。
子供ができたら、自分の使えるお金なんてなくなる、と考える人も多いと思いますが、実際は数年間は小遣いは減るものの、子供が成人すると、小遣いは独身時代と同様の水準まで上がります。

ところでこの小遣いのデータは「昼食代」を含んでいます。
ということは、自分の欲しいものを買うために工夫する、節約する、となると、この昼食や飲食代を節約する人が多いことは容易に想像できます。

現在3万~4万円の小遣いでやりくりしている方は、「少ない」と感じていらっしゃるかもしれませんが、統計的に考えると、3万~4万円は「普通」もしくは「恵まれている」と言えるでしょう。

その平均レベルの小遣いを有効に使うためには、自分のできる範囲で節約していくしかないでしょう。
または、副業をするか…。いずれにしても、「お父さんの小遣いは3万円」というのは、現代日本のスタンダードだということを頭の片隅に置いておきましょう。

※1 SUUMOジャーナル 2015年調査
http://suumo.jp/journal/2015/03/19/80221/

※2 新生銀行 お小遣い調査30年白書
http://www.shinseibank.com/cfsg/questionnaire/

※3 ソニー生命保険株式会社 47都道府県別 生活意識調査2015
http://www.sonylife.co.jp/company/news/27/nr_151207.html

おすすめの関連記事