入社案内パンフレットやWebサイト、映像など、就職希望者向けのコミュニケーションツールのことを総称して「採用ツール」と呼んだりします。そんな採用ツールの制作を依頼するパートナー会社を、どのように選んでいますか？

実はひと口に採用ツールを制作する会社といっても、様々なタイプがあり、強みや特徴はそれぞれ異なります。

本記事ではそれらを４つのタイプにわけて比較しながらご紹介します。

求人媒体代理店タイプ

多くの企業にとって、リクナビ・マイナビに代表される就活ナビサイトへの出稿は採用における必要不可欠なプロセスになっています。こうしたナビサイトの提供元企業あるいは代理店は、ほぼ例外なくコミュニケーションツールの制作もメニューとして提供しています。

これらの会社に依頼するメリットは、相談窓口を一本化できること。ナビへの出稿にあたっては、販売元との打ち合わせや取材対応を何度も重ねることになりますので、販売元の御社への理解度は自ずと高くなります。ついでにツールの制作もまとめてお願いしてしまえば、齟齬のない円滑なコミュニケーションが期待できます。

懸案事項としては、制作自体は外注であるケースがほとんどだということ。社内に制作部隊がある会社もありますが、社内の制作担当が行うのは進行管理のみで、実際の企画・制作は専門の制作会社に外注する場合が圧倒的に多いです。間に入る会社が増える分、自ずと制作コストは高めになります。ナビだけでなく、イベント等の媒体の代理店も、おおむね制作体制は上記に同様です。

デザイン会社タイプ

社内にデザイナーがいる、デザイン会社です。

ツール制作というと、まっさきにデザイン会社を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、実は採用ツールの制作をこのタイプの会社に直接依頼している企業は、多くありません。なぜならば、採用ツールの制作工程においては「採用ブランディング」や「採用コミュニケーションプロセスの設計」といった戦略的な部分にはじまり、ツールに掲載するコンテンツの企画立案・取材・撮影・原稿執筆など、デザイン会社単独では対応しきれない範囲が、数多く含まれるからです。また、デザイン会社の場合、紙のみ／Webのみといった具合に、得意分野が細かく分かれがちという傾向もあります。

デザイン会社と上手に付き合うには、クライアント側が依頼したい範囲、実現したいイメージを明確に描けている必要があるといえるでしょう。

逆に、指名で依頼したいデザイナーがいるという場合には、ぜひためらわずアプローチしてみるべきです。指名はクリエイターにとっては非常に名誉なこと。120%のチカラで、御社の想いをカタチにしてくれることでしょう。

採用コンサル／代行会社タイプ

採用業務のコンサルティングや代行／アウトソースをメインビジネスにしている会社です。

既にコンサルティングやアウトソースを依頼している場合、御社の採用フローや課題を、時には御社以上に熟知していますので、この点は大きな強みです。

一方で、制作に関してはプロではないので、多くの場合、それほど本腰を入れてサービス提供していません。割り切って、どこか最適な制作パートナーを紹介してもらうように依頼してみるのもいいかもしれません。

採用エキスパート型制作会社

いわゆるクリエイティブに特化した会社のうち、特に採用・人事領域のツール制作を得意にしている会社です。

デザイン会社のところで不足点とした「採用ブランディング」や「採用コミュニケーションプロセスの設計」といった戦略部分から、掲載コンテンツの企画立案・取材・撮影・原稿執筆等の細部までトータルでプロデュースできる点を強みにしています。また、紙／Web／映像といった成果物の枠にとらわれず、時にクライアントが思いもよらない視点から、採用課題を解決する”ものづくり”を提案してくれることも。

留意事項としては、ほとんどの場合求人媒体の販売は行っていないので、母集団の形成に必要な媒体への出稿においては別のパートナーとの取引が必要になります。また、デザインのみの会社と比較すればコストはやや高くなる傾向があります。

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