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約1万人の踊り手と100万人を超える観客が! 第61回「東京・高円寺阿波おどり」にいってきました。

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夏の風物詩、阿波おどり。阿波の国「徳島」が本場ではありますが、8月には全国各地で阿波踊りが楽しまれているそうです。

そのなかでも、今年で60周年を迎えた東京・高円寺の阿波踊り、「東京・高円寺阿波おどり」に行ってきました。

知ればもっと楽しい「東京・高円寺阿波おどり」の歴史

「東京・高円寺阿波おどり」が開催されるのは、JR高円寺駅の北側、JR高円寺と東京メトロ新高円寺駅の間の道路です。当日の道路は規制されており、道路の幅いっぱいに踊り子たちが練り歩きます。そんな高円寺は中央線で新宿から約6分の場所にあります。古着の街、カルチャーの街と言われていますが、阿波おどりの街としても有名です。2017年度8月26日と27日の2日間で、約100万人が参加する「東京・高円寺阿波おどり」の始まりは昭和32年。高円寺パル商店街の青年部(まどか会)が町おこしとして始めました。その名も「高円寺ばか踊り」。当時は白塗り化粧に浴衣姿となんともシュールな絵だったそう。やがて都内在住の徳島県出身者から指導を受ける形で発展し、東京の代表的な夏祭りの1つとなっています。現在は、地元商店街、町会が中心となって発足したNPO法人東京高円寺阿波おどり振興協会が主催しています。

集団美、連の個性が一番の魅力

美しい……。阿波おどりでは、踊り子のグループを「連」といいます。2017年度の「東京・高円寺阿波おどり」には総勢115の連が参加しました。阿波おどりの面白さは連ごとに衣装や連の人数、踊り、お囃子の演奏に個性があるところ。特に連員数が多く規模の多い連では、「集団美」で楽しませてくれます。開催時間中の17時~20時まで10連のおどりを見ましたが、最初から最後まで飽きることがありませんでした。

阿波おどりには「女踊り」と「男踊り」があります。

阿波おどりには、編み笠と呼ばれる笠をかぶって手を高く上げながら踊る「女踊り」と腰を落とした低い姿勢で踊る「男踊り」があります。優雅で艶美な美しい女踊りに魅了され、賑やかでダイナミックな男踊りに圧倒されました。かっこいい……。

踊りを盛り上げるのは掛け声「ヤットサー」「ヤットヤット」とお囃子の生演奏

おどりを盛り上げるひとつは、「ヤットサー」「ヤットヤット」の掛け声。「久しぶり?」「元気だった?」などの意味があるとされ、名古屋弁や鹿児島弁など由来のいわれはさまざまだそう。「ヤットサー」の返しは「ヤットヤット」。踊り手の声に合わせて、観客からもつい掛け声がでてしまいます。また踊り手が、お囃子の生演奏に合わせて歌う「一かけ 二かけ 三かけて しかけた踊りはやめられぬ 五かけ 六かけ 七かけて やっぱり踊りはやめられない」という囃子言葉も阿波おどりの魅力です。

阿波おどりをリードするのはお囃子の生演奏です。お囃子で使用される楽器のことを「鳴り物」といい、からんからんと高い音でリズムをとる鉦(かね)やメロディを奏でる三味線や笛、リズミカルに低重音を響かせる締太鼓や大太鼓などで構成されています。

踊りの終盤、踊り手がはけていってから、数分、お囃子の見せ場があります。特に、東京天水連のお囃子は、大太鼓の量が他の連よりも多く、大迫力でした。道をはさんでみる観客は総立ちで、思わず手をあげて拍手をしているほどでした。

踊り手の年齢層の幅広さも阿波おどりが親しまれる理由のひとつ。小学生以下の子どもたちで構成される連があったり、大人にまじって阿波おどりを踊る子どもたちがいたり、なんともほっこりします。また、観客の目を一手に集める熟練の踊り子がいたり。

開催中の3時間はあっというまでした。

ぜひ、来年の「東京・高円寺阿波おどり」に足を運んでみてください。

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