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氷上の芸術、フィギュアスケートの起源と魅力とは?

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早いもので、冬季オリンピック平昌大会の開会式が行われる、2018年2月9日まであと半年を切りました。

おとなりの韓国での開催ということもあり、観戦しに行くという方も多いのではないでしょうか。

そんな冬季オリンピックの注目競技のひとつといえば、フィギュアスケート。

うっとりと美しさを堪能するもよし、ジャンプの成功に一喜一憂するもよし、見方は人それぞれあるフィギュアスケートですが、そもそもなんで氷の上で滑りながら踊ろうと思ったの? ジャンプして回るなんて誰が考えたの? フィギュアスケートにまつわるあれこれ。疑問に感じたので、その歴史をひも解いてみました。

フィギュアスケートの歴史

氷の上を滑るという行動自体は、旧石器時代からあったと考えられています。

ヨーロッパの寒い地域では、履き物に取り付けて滑っていたとされる、加工した動物の骨が発掘されており、ソリやスキーと同じように物資の運搬手段としてスケートが用いられていたようです。

中世以降、ヨーロッパの沼沢地帯でスケートは発展していき、特に運河の多いオランダでは、移動手段ではなく娯楽として貴族たちの間で流行しました。より優雅さを重視したスタイルが生み出され、このあたりが現在のフィギュアスケートの起源だと考えられています。

その後、イギリスでは氷の上で正確に図形を描きながら滑る技術が研究され、フィギュア(Figure:図形)スケートの由来であるコンパルソリーフィギュアが生まれました。一方アメリカでも、ジャクソン・ヘインズという元バレエダンサーの選手が、バレエのポーズやダンスのステップを取り入れ、音楽に合わせて滑る芸術的なスケートを進化させました。世界各地で発展した要素が融合したものが、現在のフィギュアスケートの元となっていったんですね。

日本では諸説ありますが、明治時代、宮城県仙台市の五色沼でアメリカ人教師が子どもたちにスケートを教えたのが最初ではないかとされています。

仙台市は羽生結弦選手や荒川静香さんの出身地でもあり、現在でもスケートが盛んな背景には、こんな歴史があったんですね。

現在のフィギュアスケート

現在のフィギュアスケートは、男女シングル、ペア、アイスダンスの4つのカテゴリーがあります。

必ず入れなければならない技術要素(エレメンツ)があり、スケーター達は許された演技時間を目一敗に使い、且つ美しく滑りきらなければいけないのです。

今シーズンのみどころ

特に最近よく話題になっているのが、男子シングルの4回転ジャンプです。その進化は本来ならば10年かかってもおかしくないというスピードで、たった数年の内に多くの選手によって達成されています。

前回のソチオリンピック金メダリストの羽生結弦選手が、フリースケーティングで跳んだ4回転は2回でした。今シーズン羽生選手は、5本の4回転を跳ぶ構成を予定しています。アメリカのネイサン・チェン選手、中国のボーヤン・ジン選手は4回転を6本入れる構成を発表しています。

絶対王者と言われている羽生選手も、いかに今シーズンの闘いが厳しいものになるかが、うかがい知れますね。

▼今年3月にヘルシンキで行われた世界選手権のダイジェスト

ジャンプだけじゃなく、芸術的な要素も選手それぞれの個性があふれて見る者を魅了してくれます。

きれいだな~と思って見ていたフィギュアスケート。氷の上で滑る選手たちがこれほど自由に表現できるのは、たくさんの人たちの知恵と努力があったからなんですね。

知れば知るほど奥が深いフィギュアスケート。

今シーズンも目が離せません!

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